台風で被災 住み慣れた地を離れる選択をした家族  移転先でも教訓を忘れない【福島発】 (21/11/21 07:00)

台風で被災 住み慣れた地を離れる選択をした家族  移転先でも教訓を忘れない【福島発】 (21/11/21 07:00)

「令和元年の東日本台風で被災した私の自宅実家です」
福島県いわき市下平窪に住んでいた新妻拓也さん。
生まれた時から30年間暮らした場所に、いま残されているのは表札が掲げられた入り口部分だけ。

新妻拓也さん:「たまにここに来て、今荒れちゃってますけど、手入れをすることによって、ここで大変なことがあったんだなっていう風化させない意味合いでも自分にとって」

2019年の”あの日”から生活は大きく変わった。
東日本台風ですぐ近くを流れる夏井川の堤防が決壊し、濁流に襲われた自宅。
被災前、新妻さんは家族の避難を確認すると、近所を一軒一軒回り避難を呼びかけた。
新妻拓也さん:「まだ余裕があったので隣近所一軒一軒回って、避難するかせめて2階に避難しましょうと。避難所に行くか、高い所にしましょうと声を駆け回った」

住民同士のコミュニティもあった思い出の場所。
被災の3年前には、鉄筋コンクリート造りにリフォームしたばかだったが、移転を決めた。
避難生活を経てようやく2021年8月、車で20分程離れた場所に新居を構えることができた。

新妻拓也さん:「長年住んできた土地を離れるのは、寂しいものがありますね」

父の好幸さんとも相談する中で、移転の決め手となったのは【浸水リスク】だった。

父・新妻好幸さん:「私も30何年か住んでましたからね。だけど後々考えると、あそこに住むのはどうかなと、よぎったんですよね」

ハザードマップを確認し、リスクの少ない場所を移転先に選んだ。
また、移転先でも改めて「非常用持ち出し袋」などの防災グッズを備えたが、被災の教訓から何よりも「早めの避難」が大切だと考えている。

父・新妻好幸さん:「10回避難して、10回なんでもなくてもいいじゃないですか」
新妻拓也さん:「避難訓練と思えばプラスに捉えればいいと思うんですよね。結果それでなんでもなかったら、ああよかったね、いい訓練になったねで良いと思うんですけど」

そして、”あの日を忘れない”ために、新居の玄関には「被災した自宅」の写真を飾った。
父・新妻好幸さん:「こうやっておかないとね。あの日のためにここに来ちゃったわけですから、こういうふうにならないように」

東日本台風から2年余り、新妻さん親子の教訓と誓い。

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